(パズルのマグカップ)
「あの~迷惑なら良いです。私に気を使わないで下さい。」
アキさんの様子を見て声を掛けたが二人から返事は返って来ずに
紅葉ちゃんが「恵子さん気にしなくて良いですよ。
いつもの事ですから」と言って来た。
「ねえ、紅葉ちゃん二人の関係ってどうなっているの?」の
問いかけに紅葉ちゃんが
「私もそうなんですけど、以前、オーナーが
サイトでポエムを公開していて、
そのサイトでオーナーが公開していたポエムに
魅かれてアキさんがサイトの常連になって、
次第にサイトのサポートもしだして、
作業上の打ち合わせをする内に住んで居る所が
近いと解り直接会う様に成ったそうです。」と
教えてくれた。
「ねえ、私もって紅葉ちゃんもポエムを通じて
知り合ったの?」紅葉ちゃんは手を振りながら
「私は、サイトの中でお気に入りの物をチャットで
話そうというアキさんが中心でやっていたコーナーで
アキさんと仲良くなって、
オフ会をする話から家が近いと解って会う様に成ったんです。
初めて会った時、私が小学生だと解って
驚いていましたけどね。」
確かに小学生とは思えないしっかりとした口調だった。
「ついでに言うと、その時のアキさんのコーナーの延長が、
今やっているお茶会です。
ネット上で珍しい器を持っている人がオーナーと
意気投合して実際に会って見せて貰いに行ったり、
時には借りてきて此処で紹介してくれるんです。」
アキさんが説明しないと解らないと言っていた事が
少し解った気がした。
紅葉ちゃんの話しだと薫さんとアキさんは
夫婦ではなさそうだけれど、
二人の距離感は夫婦と言われても違和感を
感じない程だった。
「それで薫さんは何をしている人…」
薫さんの事を聞こうとした時、
「ゴメンなさい恵子さん、
意地悪で見せたくないと言っているんじゃないの、
面倒なカップなのよ。
恵子さんも最後まで責任を持つと約束して
くれるなら見せるわ。」
思わず後ずさりしたくなる様な言葉に
「だから無理に見せて貰わなくても・・・」
言葉の途中で紅葉ちゃんが
「私も手伝うから見せて貰いなよ。
見ないと後悔するかも知れないよ。」
悪戯ポイ顔をして言って来た。
「私も見て損は無いと思いますよ。」と
薫さんも口添えして来た。諦めた様に
「解った、見せれば良いのでしょ」と
言って丁寧に布で包まれたマグカップを
箱から出し始めた。
「オーナー、お茶会の事は私が説明したから」の
紅葉ちゃんの言葉に「お茶会の事は、
紅葉ちゃんからの説明で理解して貰えましたか?
ポエムを公開するサイトでの活動は休止状態ですが、
お茶会で時々ですがポエムを読んで感想を
話したりもしています。
ポエムに興味が有るなら聞きに来てください。」と
話しているとアキさんがマグカップを取り出して。
「紅葉ちゃん少し大きめのタオルを用意してくれる。」の
声に紅葉ちゃんは「解った。」と言って
慣れた感じで奥から大き目のタオルを持って来た。
広げられたタオルの上に出されたマグカップは
半透明で吸い込まれそうな青い色をしていたけれど、
何の変哲もないマグカップだった。
「これがパズルのカップなのですか?」と
言う私の疑問に私以外の人は
想定内の反応だと言わんばかりに黙っていた。
「それでは、始めるわよ。」と
止めるなら今だよと言いたげに皆の顔を
見渡しながらマグカップを持ち上げた。
そして私を含めた全員が固唾を飲みながら見守った。
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続きを書いてみました。次回、マグカップの正体が
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