追憶の詩

追憶の詩

【古い映画のように】

・古い映画のように色が戻る時間がたつとともに胸が痛むもっと遠くにいたい──おねがい遠くの光が怖い舞いたつ破片(きらら)のように何度も瞬くせいで見返す勇気を減らす・・今も心に残る辛い昨日私みたいな人を抱いたあなた夏の終わりに決めた──さよなら...
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ナイショ話

『ナイショ話』夕方の田んぼ道を眺め思い出す駆け回った幼き頃赤い花たちとナイショ話をしてた『ご飯だよ』その言葉が終わりの合図またねと手を振る私に花たちもこたえて見えたいたずらっ子な風たち自然と笑顔になる
追憶の詩

僕を包んでいた南風が木枯らしに変わりすっかり冷めてしまった心に響き渡る ベルの音近所の駅のホームいるはずのない君をつい探してしまう降りてくる人の中に向かいのホームの中に君がいる気がして今ならいえる気がするあのとき言えなかった好きという言葉を...
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初秋の心何処へ

秋の風が胸のざわつきを撫でていくお騒がせの夏は過ぎほっと一息 薄めのブラックコーヒー久しぶりに街に出てみよう懐かしい声が聞こえてきそうな公園通り歩いてみようあの頃の僕ら同じ道を一緒に歩いてたそんな時代もあったっけあいつらとも一度語り合えたら...
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姉ちゃんと夏休み

毎年夏休みになると親戚の姉ちゃんが遊びにきました算数の宿題を教えてくれました自由研究を手伝ってくれました毎朝ラジオ体操についていってくれましたお弁当持って川遊びに出かけました早起きしてクワガタを採りに行きました金魚すくいが得意でした浴衣姿が...
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あの日の風に吹かれたい

いつも笑わせてくれたアイツらいつも優しかったアイツらいつも背中を押してくれたアイツら人生の喜びを教えてくれたアイツらとっておきの夢を持ちよって時を忘れ酒を酌み交わした日々よ二度と戻れない
追憶の詩

じいちゃんといた夏

じいちゃんのお墓参り手を合わせていたらじいちゃんの声じいちゃんといた夏がやってきた縁側で夕涼みしているじいちゃん庭に打ち水しているじいちゃんとうもろこしを焼いてくれたじいちゃんかき氷を作ってくれたじいちゃんプールに連れて行ってくれたじいちゃ...
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遠い夏の記憶

光る海青い空白い雲灼熱の太陽と麦わら帽子ビーチパラソルの花畑砂の上のスイカ割り海岸にあふれるサマーソングずっとずっと遠い夏の記憶夏が来るたびに想い出がひとつまたひとつ薄れてゆく忘れ去られた記憶の中にまたひとつ眠ってゆく
追憶の詩

ひとりになりたくなかったんだ

ボクのことなんかもう忘れちまったろうなボクはこんなにずっと覚えているのになでも忘れられた存在もそんなに悪くはないなやっぱりボクはひとりがいいんだな また今年も 夏がくる想い出の涙 流すだろうたくさんの想い出が浮かんでは消えてゆくやっぱりボク...
追憶の詩

ぬくもり

「寒いね」「寒いな」何か言えば答えが必ず返ってきた「暖かいね」「暖かいな」二人で暖房の前群がって温もりを求めたあの時は当たり前だった君の存在いつしか届かないほどに遠くなっていたことに気付きたいわけなかった「寒いね」一人きり返事は返らず「暖か...
追憶の詩

遠い日遠い記憶

今はね分かるのあの時の 貴方の言葉の温かさ     光の中に見つけたのその君の言葉の温かさを   ある日の夕方 電車の中から見た早送りの景色    もう戻れないなのかなって 窓にコツンと額をあてる      「~涙におぼれるぐらいならあの日...
追憶の詩

あの日をもう一度・・・

1年ぶりに話したあなたの声を聞いたとても懐かしくて少しだけ後悔したあの頃のあたしたちはもう何もかもが輝いてすごく楽しかったねすごく好きだったね大好きだったんだよ今では離れてしまってるけどね本当はあなたとずっと一緒にいたかったんだよ優しくした...
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君の横顔

君のくしゃっと笑った顔がスキ君の素直じゃないムスッとした顔がスキ君の照れてほんのり赤い顔がスキ君の意地悪するたくらんだ顔がスキ...ねえこんなにも君のスキな顔がたくさんあるその横顔が愛しいその横顔が優しいその横顔が温かいその横顔が僕だけのも...
追憶の詩

空の上のアンタへ

駅前のビルのでっかい居酒屋で度胸試しさといってカラオケしてたアンタあんまり歌が上手いもんだからどっかの客にアンコールされていたねオレたちまだ若かったし怖いもの何もなかったし酒をしこたま飲んではいつもどんちゃん騒ぎ楽しかったなあの頃それもアン...
追憶の詩

風が冷たい季節

外に出てみると風はまだ冷たいこんな季節だった君と出会い恋をし失う辛さを知ったのはあの日のような少し肌寒い風が吹くと何度も思い出す私はまだ覚えているよ?あの日のことを君はもう忘れちゃったかな?