恋は人を盲目にするという。
恋の始まりは、僕の真っ直ぐな瞳から視線を奪った。
しかし曇り無き眼も、
気まぐれという風の前には否応なしにその姿を変える。
やがて立ち込めた出来心は
無自覚のうちに大粒の過ちを降らせ、
液晶画面に映る最愛のヒトが濡らした瞳を通して
初めて、己が瞳の濁りを知る。
所詮ゲームという誘惑に刈られた恥辱や後悔が
雷鳴の如く喉を引き裂き、
辺り構わず吹き出す唾のシブキとともに、
その濁った瞳からは純粋な想いだけが流れ落ちてゆく。
それはさながら・・
果てることなく世界を廻り続ける万物の流転・・嵐のように。
刻は過ぎ去り、
愛する温もりを失った僕の瞳にも、
柔らかな光りは分け隔てなく降り注ぐ。
・・これもまた、
虹(二次元)の彼方へと身を投じた者の運命か。
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