硝子

君に好きな人ができたって話
少しでも長くそばにいたくて 
隣で聞いてた
偽りの相槌をうって
偽りの笑顔を浮かべて。

彼の好きな人は
私とは正反対の人だったから
ちょっと 
泣けた

私のことは彼の眼中に無いってことが
一瞬でわかって
心が硝子の割れるような音をたてて崩れていった。

なんでだろうね
君のその笑顔を見たら 
泣いちゃいそうなの

今だけは泣きたくないのに
今だけはこの心を知られたくないのに。

もし私が泣きそうな顔をしてても
どうか見ないフリをしていて。

いつもどおり
君はそこで笑っていて


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