君と見た夕焼け

そっと歌う
とあるメロディ

奏でる音は
遠い空に吸い込まれていく

空を見上げる
流れていく雲を見つめる

紅く染まる空
雲のかかった夕焼け

ねぇ
いつだったかな?

君と同じような夕焼けを
二人で見ていたね

部活の直後
教室にさしこむ紅い光と

紅く染まる
君の横顔を

二人話しながら
笑いながら

二人であの夕焼けを
ただ、見つめていたね。

そっと隣に手をのばす
あの時みたいに

隣を見た
あの時みたいに

伸ばした手は
何も触れなくて

私の視界には
誰も写らなくて

隣にいた君も
あの頃の幸せも

暖かい君に触れていた
暖かな私の心も

今はもう、ない

そんなことを
また、気付いてしまうだけ

紅い夕焼け
紅い空
紅い雲

紅く染まる
二人の横顔

そんな、青春の1ページを
また眺めることができたなら…………


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