9月26日

望んだ訳じゃない
産まれ落ちた記憶のはじまりは
おぼろげな日差しのよう
まるではかない光にみえる

引きずっても振り返っても
もう触れられない沢山のもの

光陰矢の如し
幾度もめぐる春夏秋冬の刻
待ちぶせる僅かな出逢いと
別れのことなど露知らず

そうして生きている

産まれることを望んだ訳じゃない
だけどそれで良かったんだ
唯一望まずに叶った願いならば

わたしがはじまり
刻まれる記憶の束を持って

果てるまで
このうたが届くまで
此処に居ようと、思う


コメント

  1. 誕生日がテーマで書いたものです。