傘の華。

じめじめとした空気が漂う、

6月のこの季節。

帰り道に、突然降り出した雨

私の頬を、流れゆく雫が

ぴたりと止まると

頭の上には、大きな傘。

振り返ると、

大きな傘を持った、君がいた

同じ傘の下、

いっしょに歩いて帰る、私たち

いつもなら、

ただ濡れるだけの雨も

今は、この雨が嬉しい

どうか、このまま

『降り止まないで』と願うほどに。

ずっと、このまま

君と雨の下、

同じ傘の下でいたい。

あんなに嫌いだった雨が

今日、雨が好きになりました。

そう君のおかげで…

今、私の心には

傘の華たちが、鮮やかに咲き誇る。


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