夕闇を見失い

仕事終わり

心にぽっかりと穴が開く日

ノロノロ足取り重く
帰路につく

闇に侵されはじめ、断末魔をあげる夕日が
最期の光を絞り出す

やがて深く暗い藍色に染まる、海、山、サルベージ船

ああ、とあくびして
惚けたツラで空を見上げる

さっきまで輪郭しかなかった月が
冴え冴えと私を見下す

眩暈、そして既視感

気がつけば暗闇に包まれた駐車場で

自分も、車も、見失う


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