【小夜曲】


夏の夜は 水も冴え

叶わぬ恋を慰める

浅い眠り誘う がくの声

偽りの言葉 すでに無く

この胸の痛み 懐かしく

僕もまたひとつ あかりとも


心騒ぐことは

億万の目が閉ざされる

寄せて返し 時が凍りつく

渇仰かつごうくびき すでに無く

素足の天使が舞い降りて

浄められた窓 そっと叩く

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