ちぐはぐなふたり

君にとって負担にならない方法を考えている僕は、きっとずっと1人だ。
我儘を言わず、泣くこともせず、笑顔の奥にすべて噛み殺す。
そんな生き方を続けていたら、きっとすぐに壊れてしまうだろう。
君を想うことで壊れたりしたら、君が気に病んでしまうじゃないか。
そうやっていつだって君のことを考えて、自分のことは後回しにして、それで何もかも救えたような気になっているんだから救いようがない。
僕と君はこのままじゃ一緒にはいれないのに。
それがわかっていても、変えられないこの生き方を、君が詰ってくれたならいっそ楽になるのに。
君は優しく笑って僕を抱きしめてくれる。
どこまでもちぐはぐなのに、何にもなれないふたりがやけに悲しかった。


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