ふと目が覚める
助手席に座る私
ハンドルを握って前だけを見つめるあなた
夕映えがあなたの顔の下半分を眩しく照らして
私たちが少しだけ遠くに来たのだ、と知った
あなたの飲みさしのボトルジュースは大分減って、
きっともう不味くて飲めやしない
だから
コンビニに寄っていこう、とあなたに言った
こんな処にコンビニなんてないよ、とあなたはちょっと拗ねていた
じゃあ、コンビニまで行ってよ
そっからは私が運転するから、と私は言った
私はまた目を閉じる
あなたの代わりに、あなたと同じように前を見つめるために
退屈しのぎの音楽が少しだけうるさくなって
私はちょっとだけ苦笑した
遠出
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