青と炭酸

青が飽和して光を飲み込む
微かに残っていた春が夏に連れていかれる

炭酸の中で夢をみた
目が覚めると君がいた

あれだけほしいと願ったあの愛も
息ができないほどに泣いたあの日も
ぜんぶ報われると思っていたのに
残ったのは生暖かい朝の街だけで

長い時間をかけて薄れた恋は
やさしい色をしていた

消えないでいて
どうかそのままで

涙に溶けてもなくならないで


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