……私は…
もう君の隣で
同じ音楽を響かせることは
できないのでしょう
きっとまた君の隣で
中学生だった頃と、同じように
笑っていられるんだと
誰よりも、その楽器を愛した私は
また同じ楽器を君と吹けるんだと
根拠もなしに、思い込んでいた
…はは
信じた私が馬鹿だった
さよなら
根拠のない希望
君と私は離ればなれだ
君はたまにだけれど
私のこと鬱陶しそうにしていたね
よかったね
もう隣にはいられないから
君の邪魔にはならなくなるよ
嬉しいでしょ?
……なんて
そう思いたかったのに
君は
私ともう隣にいられないことを知って
とても落ち込んだ
そして呟いたんだ…
「信じてる」って
泣きたくなった
お互いが中学生だった頃
共に過ごした、一年と数ヶ月
その、長いようで短い時間で
私が思っていたよりも強い
信頼関係ができていたこと
例え君が
私と同じ想いを抱いてないとしても
私のことを
大切に思ってくれてたってこと
君も
私と一緒に
同じ楽器を吹いて
一緒に練習したいって
望んでくれていたこと
何も知らなかった
何も…
そんなに信頼してもらっていたのに
私は…………
……馬鹿だ
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