金木犀

「すきだよ。」

　そう言えればこんなに苦しい思いをしないですんだのかな？

　「ばいばい。」

　そういってくれれば私もあきらめる事ができたのかな？

　ずっと一緒だと思ってた。

　急にいなくなる君。

　「今、どこにいるの？」

　この声も

　「逢いたい。」

　この思いも

　すぐに消えていく

　金木犀の木の下で

　君の事

　思っていても

　君は来てくれない。

　今までとは違うんだ。

　ここで待ってても君は来ない。

　分かってるよ

　もう　ここに　きみは　いない

　きみは　もう　いない