見えない思い出

あたしは修正液を手にした。

日記に手をかけ

あたしは必死に

貴方との思い出を

消した。

でも,貴方との思い出は

消えなくて

今でも目を閉じると

貴方との思い出が

鮮明によみがってくる。

いつからだろう

あたし達がすれ違ったのは。

いつからだろう

諦める決心をしたのは。

今頃になって気付いた。

貴方との思い出は

目に見えないもので

儚くて

切なくて

苦しくて

楽しくて…

あたしは修正液を

ふきとった。

…貴方との思い出は

あたし達だけの

見えない思い出のかたち。


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