知らなかった。
あなたがもう付き合っていたなんて。
私が気づいたときには
もう遅かったってー
もしも私が最初から
自分の想いに気づけていたら。
今あなたの隣にいるのは
私だったかもしれないのにー
全部あなたの彼女から聞いた。
彼女は私に謝ってきた。
「…私に謝らないでよ。
全ては私の自己責任だ。
あなたが謝る理由はない」
これは事実だから。
私が無知だった故に
己の身に降りかかってきた不幸だから。
いつか、あなたに謝らないと。
あなたと決着をつけないと。
最後にそう心に決めた私は、涙を見捨て、醜い微笑みを浮かべた。
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