『もう、この日記のタイトル通りには書けない。』
真っ白になった日記のページ
今まで1ページが真っ黒になるほど
沢山の出来事を書き込んでいた
幸せだった
黒く埋まったページがある中にひとつ
~書くことがない~
そう書いてあるページが意味するもの
それは
幸せに浸りすぎて
幸せに慣れてしまって
慣れすぎて
幸せを感じなくなって
些細なことなんて
すぐ見逃してしまうぐらい
それぐらい、
私は君の側にいすぎたんだ。
いつだったか
~君に、会いたいよ~
そう書いたけど
君が来てくれるのが当たり前だった
そんな日常では
君に会えないことが
辛くて
悲しくて
寂しくて
耐えられなくて
そうして
ただ思いを込めて書きなぐった1ページ。
けれど。
君は、いつか来てくれる。
その時はそうわかってた。
だから、
希望が持てた。
明日を信じられた。
けれど
最近書く
同じ一言
それは
毎日会える日常から
もう遠く切り離された私の
最後のあがき。
けれど
それも、もう終わりにしよう
私は、ノートの最後のページに、一言
~今まで、ありがとう。~
~君のことは、一生忘れない~
~ごめんね。もうこれで終わりにする~
~…さよなら。~
そう書いて、そして
ぎゅって、抱き締めた。
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