楽器店へ向かうんだ

あの楽曲の間奏のように
自分もハーモニカを吹いてみたい
意を決して僕は
街の楽器店へ向かった

師走の街のアーケードは
この決意を後押しするような
軽やかさに満ちていた
ジングルベルがいつにも増して
ハイトーン

どうやらあの曲は
Cマイナーというらしい
楽譜もまともに読めない僕が
果たして吹けるのだろうか
だけどもハーモニカを手に
入れる前と後では
明らかに僕のスタンスは
違う方へと向いていた


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