足跡も残り香も
後ろ姿の白い影も
残して消えたら
見つからなくても
探してほしい

そこでは落陽
薄い月の夜が来る
竹林の隙間から覗く

走るばかりでは
切り傷を創るばかりでは
痕跡のみでしかない
そこに在る確かな息の
かかる髪のなびく音が
流流と微かに

首の廻る梟が嗤う
去れもう遅い
落陽
落陽
鳳鳳と


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