病院で見たキミは
もう冷たかった。
冷たいキミを見ても
何も思わなかった。
ほんとは色々思ったけど
いつかふつーの顔して
戻ってくるって思ってた。
ありえないのに
1年間泣くことはなかった。
お葬式でも泣かなかった。
皆心配してくれたけど
いつか戻ってくると思ってたから
心配されてる意味もわかってなかったかもしれなぃ
キミがいなくなって約1年たったとき
キミの家に行った。
お線香をあげるために
そこでキミのお母さんから
ケータイを渡された。
キミが使ってたケータイだった。
「ごめんねー、ほとんど消しちゃったんだけど、ひとつだけ消してないのがあるの。
あのこが最後に打ったメールなんだけどね。
あなた宛だったの。
あなたが来たらみせようと思ってね。」
未送信マークのついためメールが
一件、うち宛てになってた。
メールの内容は
「ごめん、俺お前のこともう守れねぇかも
情けねぇな
でもなんとなくこうなるかもと思ってた。
俺の部屋の机の引き出しの中みり」
ここでメールは終わってた。
最後までドラマみたいだと思ってた。
「部屋、見せてもらってもいいですか?」
「もちろん。あなたが来る日までそのままにしておくつもりだったもの」
「ありがとうございます。」
ほんとに久しぶりに入ったキミの部屋は
何も変わってなかった。
机の引き出し、どれだろうと思ったけど
すぐに気づいた。
だってキミが
「大切なものは一番下に入れるんだ」
っていってたのを覚えてたから。
一番下には箱がひとつ入ってた。
箱を開けると手紙があった。
相変わらず汚い字で。
「コレ読んでるっつーことは俺お前のこと守れなかったんだな。
ごめんな?
でも俺どうなってもお前のことずっと好きだから。
おばけになってもそばにいるから覚悟しろよな!」
それだけだった。
でもキミらしくて
その手紙のとおり
キミがそばにいる気がして
キミがいなくなって
はじめて泣きました。
ごめんなさい。
ほんとは逃げてた。
キミがいなくなったことを
認めるのが怖くて。
もっと早く来てたらよかった
ほんとにごめんね。
ずっと大好きだよ。
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