春の耳を
やさしくかじる

甘い思い出のように
野原が広がる

どこか
小川のせせらぎが
光を浴びて歌っている

根雪の残る心のまま
春の手を取り
木の葉の舟に乗りこんだ

いま
世界へ
出かけてゆく


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