……どんなに、幸せだったか
塾の時間に追われ
あの瞬間
視界の片隅
いるはずのない時間
君の家の庭
君がそこに、立っていた
もう、何ヵ月ぶりなんだ
君の顔を見るのは
元気そうな君の顔
少し元気になった私の心
時間に追われる私
君と話す暇はない
軽く会釈
自転車に乗った私は
君の目の前を通りすぎた
その瞬間
「塾頑張れよ」
君のそんな言葉
きっと空耳だけど
なんだかとても嬉しくなって
後ろを振り返る
君はもう私を見ていない
少し微笑む君の横顔
少し暖かくなる私の心
あぁ、これが幸せだったか
久しぶりに思い出した感覚
心が胸が暖かくなって
今日も頑張れる、そんな気がして
小さな幸せを噛み締めて
ペダルを深く踏み込む
さぁ、また一歩、前に進もう
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