妄想狂きらきら絵日誌

きょうは鉛の冠を頂く邪神が
ムラサキに蠢く無数の配下に
真っ青な粘液を原料にした
脳髄きらめく飴の製造を命ずる

「パッケージは何にしますか」
「どこの誰にあげますか」
配下は智恵を絞って作り出す

甘く弾けるその飴は
狂った筆にだけ見える飴
詩情を求めて止まないのなら
病む前にお召し上がりくださいな

言霊をありったけ吐き出したら
ゲロを掃除してくれる配下が通りますから
さあさ、いくらでも口の中頬張って

その瞬間の血飛沫なんか
気にしなくてもいいのです

この妄想狂が、
思い巡らす必要などないのです

邪神はオニキスの眼を剥いて
ここへ引き込んだニンゲンを見る

星を一面に鏤めたかのような
ニンゲンの感情の漣に惹かれて
毎日詩の暗海へさらっては
絵日誌をつけることを止めない

邪神はニンゲンの感情を真似て作った
脳髄きらめく飴を空から
快晴の夜にばら撒く夢を見ている


コメント

  1. いきなりこんな詩でいいのかと思いながら投稿させて頂きました…汗