君は始めから全てを
僕を許していた
君は慈悲深き天使だった
僕は知らなかった
君の御心を苦しめる悪を
僕は欲深きグリムだった
天使は全てを愛していた
天使は全てを許していた
天使は全てを優しさで包んでいた
堕天使には希望のポエムと自らの羽を
悪魔には癒しの歌と慈しみの抱擁を
それが何であろうと
それらを愛し許していた
全てを愛し許す
僕は知らなかった
それが意味するものを
それが与える痛みを
命を削り、優しさと勇気を振りまき微笑む
それがどれだけ辛く苦しいのかを
僕は見ようとしなかった
無知な僕は
天使が好きな花を摘んだ
天使が大好きな花を両手いっぱいに摘んだ
天使が毎日『早く大きくなあれ』と
水やりしていた花とも知らずに
天使は『ありがとう、大好きな花なの』と
優しく微笑んだ
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