わたしの家に歩いてきて。
一緒にお祭りに行こうと言われたときは
嬉しくて涙が出そうだった。
昔から見栄っ張りだった君が
真っ赤になってるのを見ると。
思わず君のシャツのすそを掴みたくなる。
「そんなに食うと太るぞ」
「太らないわよ~だ。甘いものは別腹って言葉もあるんだし。」
「でも。さすがに食べすぎじゃ・・。」
「う~ん。じゃあつぎは出店に行こうか。」
そんなたわいない会話をしていたら。
君が優しく手を包んできた。
「え・・・」
「今日くらいは・・。いいよな!」
「・・・うん。」
真っ赤になった君の隣を歩く。
付き合い始めて結構長いのに
手をつなぐのはこれが初めてだった。
最後の花火の余韻がまだ耳に残ってる。
君の胸にもたれかかりながら
そっと瞳を瞑る。
「すきだよ。」
私ははっきりとそう口にした。
「うん。・・・・うん!」
私を抱く手に力がこもる。
花火の光がなくなって
すっかり闇に染まったを夜空を私たちは
静かに見上げる。
この世に光がないのなら。私が光になりましょう。
もしも君と逢えなくても。
光り続けている限り見つめてくれると
信じてるから。
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