嘘つきメール

ごめんね。
いくら謝っても足りないね。

生まれつき病弱だった。
学校にも行ってなかった。
そんなあたしに初めて出来た恋人。

毎日メールしたよね。
『今日の学校どうだった?』
『めっちゃ楽しかったよ!
あのね、あたしの担任の先生ってやばいウケるんだよ!』
『いいなぁ^^俺の学校ばりつまんねぇ;』

全部嘘。

嘘なんだよ。

学校なんて行ってない。

『今何してる?』
『宿題やってるよぉ;難しぃー!』

ホントは病院のベッドの上で寝てるだけ。

ただじっと、
白い天井を見つめて。

そんな白一色だったあたしの視界を
七色に染めてくれたのは貴方だから。
本当のことは言えない。
言いたくない。

貴方と付き合って1年と4ヶ月が過ぎたある日

医者に余命3ヶ月だと言われた。

一番先に考えたのは、
親でもなく
友達でもなく

貴方のことだった。

ごめんね。

『   』

愛してる、そう言ってくれた君にはもう会えない。

『今まで嘘ついててごめんね。』

それが、あたしからの最後のメール。

何も知らない貴方はあたしを酷い女だと思ったかなあ?
それでもいいよ。本当のことだから。

…これでよかったんだよね?


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