喪服の似合わない君へ
線香の灯が燃え尽きる前に
静かな部屋から抜け出して
君に会いに来たよ。
アルバムを見つめる君。
ページをめくる度に、
涙の雫は駆け足になっていく。
歴史をなぞる足跡みたいだ。
小さな幸せだけど分かち合ったね。
思い出の数だけ、二人で一緒に笑ったのに、
それと同じ数だけ、一人で泣かせてしまうんだね。
これはもう、
そこに居ないんだから、
いつまでも抜け殻を見てるのは止めてよ。
心もすぐ、
そっと消えるんだから、
これからも夢の中でさがすのは止めてよ。
悲しさまで分かち合おう、
なんて約束は、し損ねたんだから。