君のいる風景を見つめて。

君が君の友達を連れて
久しぶりに部活に遊びに来たね

私…嬉しかった。
君の姿が見れたから。
君と話せたから。

そして何よりも

君が全く変わってなかったから。

君と君の友達が部室で繰り広げる
小競り合いと小突き合い
それがなんだかとても懐かしい風景で。
君がいた頃に戻ったような、
錯覚を覚えました。

そうだね。
私がやりたかったことは

結果なんてもう分かりきってて
振られるって分かりきってて
それでも君に告白することじゃなくて

君のいた頃の風景を
一年前のあの風景を
二人の間で繰り返される小競り合いを
ただ見たかっただけなのかもしれないね。

君がまだ部員だった頃に
日常的に目にしていた風景が
とてつもなく懐かしくなっちゃって
それに自分自身も気がついてなくて
それでちょっと苦しんでたかも、なんて
今更気が付いたな。

そうだね。
私はただ、寂しかったんだね。

君のいた部室で
毎日繰り広げられてたあの風景が
君がいなくなって
もう見ることもできなくなっちゃって

君と毎日話していたのに
君と毎日会っていたのに
それさえもできなくなっちゃったから。

『君がいなくて寂しい』って気持ちが
元々小さかったのに
時間が経ってどんどん膨らんで

破裂寸前、って感じになってたのかもね。

一年前と同じあの風景を眺めて
君と話して
君と笑って
そして

私はようやく何かがわかった気がしました。


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