今宵 君と同じ月を見ている

泣きはらした君の
その涙を拭うことも出来ず
ただ僕は携帯を握りしめている
途切れがちな君の
そのすき間には
どんな思いがあるのだろうか

月などという名前は
僕らが勝手に作った
決まりごとの一つで
あまりにもささやかなエゴイズムは
この一瞬の深い苦しみをよく表している

僕が思う君のことなど
君の世界ではささやかなエゴイズムで
僕の世界では君を想う
僕のエゴイズムにまみれている

そして僕たちは今
同じ月を見ている


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