部室のロッカー
三年間、ずっと使い続けてきた
思い出の詰まった、空っぽのロッカー
棚の端の方
私のいるパートの先輩方の
名前を書いたシールがずらり
順番に、一人ずつ、貼られていた
当然、そこには君の名前もある
ロッカーに貼られた私の名前
それを丁寧に剥がす
もうここには私の場所はない
もうここは私の場所じゃない
いつから伝統になったのだろう
こんなことをするのは
シールをぺたり
君の隣に貼っておく
君の隣には私がいた
それは遠い昔のこと
そんなように思えてくるけれど
きっとまたそんな日々は来るよね
そう信じてまた一歩
何処かへ踏み出そう
いつかまたあそこに行けた時
まだあのシールは剥がされずに残ってて
あのシールもそして私自身も
君の側に在れたらいい
コメント