レンガ色と鈍色と

8月某日

僕は自分の自転車で

行ってみたかった

工業地帯を訪ねた

レンガ造りの倉庫と

鈍く光る

銀色のタンクがあってね

半袖の白色のシャツが

とても場違いなものだから

自分でも笑ってしまう

大人になったら

この白色のままじゃ

いられないのかなあ

廃線になったばかりの

貨物線の線路跡

赤いトピー列車が

汽笛をこっちに鳴らしそうだ


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