キミの背中とアタシの右手

ふと、

前を見れば、映る。

大好きだった、キミの背中。

手を伝って隣にある、

アタシの知らない、小さな背中。

時折見える横顔が、笑っていると哀しくなる。

アタシは今でも、

いつでもキミに手を握ってもらえるように、

右手は空っぽにしてあるよ。

きっとキミは気付いてるだろうね。

まだアタシが、キミのコト好きだって。

キミの隣に、誰かがいる。

見るだけで、苦しくなるよ。 でも、

いいよ。 それで。

いっぱいいっぱい傷ついて、

キミのコト、諦めたい。忘れたい。

キミのコトが好きだから別れた。

キミの「好き」が、

アタシじゃない誰かに向けられてるって、

知ってたよ。

だから別れた。傷つきたくなかったから。

でも、

馬鹿だね、アタシ。

別れても、こんなに傷ついてんだもん。

アタシもう、

キミ以外好きになんてなれないよ。

だから、

アタシの右手は封印だね。


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