もしも明日が晴れたなら。
『もっとちゃんと笑ってよ!』
そういうと、確か君は。
私に向かって困ったように微笑んだ。
アルバムを開く手が震えた。
写真は君を。
私の記憶以上に残していて。
それが少し。切ない。
公園にいったとき。
映画にいったとき。
互いの部屋で。
全部憶えてる事が無理なんて。
そんなの私の甘えだね。
ただの機械に負けちゃうなんて。
くやしいなあ・・・。
アルバムの中にね。
なんの意味もない。
青い空の写真があったの。
どの写真より、
今の君に近いことが。
すごく悲しいね。
情けない顔だなって。
鏡見るたび思うよ。
でも。これも君の記憶の。
対価でしょう?
忘れろなんて無理だよ。
もしも明日が晴れたなら。
も一度青い空を。
フィルムに焼き付けて。
も一度一緒に。
空を見よう?
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