もぅ、忘れちゃおうか??

もぅ、忘れちゃおうか?

そう思った。

だってさ。

君への想いを忘れられたら

君に会えない寂しさも

君に気づいてもらえない辛さも

きっと忘れられるよね?

もぅ、辛くなんてなくなるよね?

だから、忘れちゃおうかと思った。

自分の思いなんて全て無かったことにして

新しい恋を探してみようかなって。

その方が、自分も幸せかもって。

……けれど、できなかった。

他人のことが好きなふりして

自分にもそう思い込ませようとした

けれど。

君の名を聞くたびに

君に会うたびに

部活にいくたびに

……思い出しちゃうんだ。

君と私と

二人きりで過ごした

幸せだった毎日を。

ただの『後輩』と『先輩』だったけれど

それ以外の何でもなかったけれど

君と話して

君と笑って

二人きりで過ごした

幸せな時間を。

そして私はまた泣くのだろう。

たった一人

君の事を思いながら。


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