ふたつの道

あなたはいつも
あたしの何歩も前を歩いて行く。

時に寄り道したり遠回りしたり
あたしを振り回しながら
勝手に歩いていく。

もうだめだと思うと
今度はぴったりあたしの
隣を歩いたり、惑わすの

でも安心はつかのまで、
またあなたは勝手に前を行く

あたしの存在の意味が
わからなくなる

歩み始めた頃の幸せは
泡のようにはじけて消えた
幸せを教えてくれたあなたは
いつしかあたしに
不幸せの意味も教えてくれた
我慢をすること
意思を殺すことも。

あなたから離れる事は簡単だし
別の道を歩く事もできる

でも、あなたはほんとは弱いから。
あなたが転んだ時、
手を差し伸べてくれる人は
きっといない…
とても不器用な人だから
ひとりにする事はできない
きっとあたしは見捨てる事ができない

そんなあたしの前に
新しい道ができた

明るくて眩しすぎるほどの
きらきらした道。

そこにいる彼は
とてもあたたかくて。

少し離れた所から
ゆっくり、ゆっくりと
歩幅をあたしに合わせて
進んでくれる。

寄り道もせずまっすぐに
ひたすら進む彼の姿が

優しい彼の笑顔が
やきついて離れない。

あなたと一緒に歩けたら
あたしは再び幸せの意味を
知ることができるでしょう

あなたと一緒にいられたら
あたしは愛される喜びを
日々感じる事ができるでしょう

自分がどこを歩いているのか

どこを歩けばいいのか

自分で自分が分からない

自分がどう進むのか

すぐ出せる答えではない

人生は一度きり

自分の心に嘘をつかず
自分に正直に
後悔をしない人生を。


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