もう今のアタシには、
キミへとつながるものはない。
それを絶ったのは アタシ自身だ。
それでも たまに、
キミの声が無償に聞きたくなる時がある。
番号もアドレスも、全部全部
消したはずなのに、
アタシの頭から 消えてなかった。
自然と指が、
キミへつながる文字を打つ。
まだキミの声が聞こえてこないのに、
ただ、キミにつながってるコトが嬉しくて、
――涙が 出た。
向こうで、少し騒がしい音が聞こえる。
キミの声が聞こえてこなくても、
黙ってるのが耐えられなくて、声を上げた。
それでも、
その声は 自分でも聞きとりにくい小さな声で。
―ごめん、やっぱ無理。
――逢いたい。
小さくても、心からの願い。
場所を伝えたワケじゃないのに
息を切らして、キミは来てくれたね。
キミなしじゃ、生きることさえままならない。
結局アタシ達、うさぎだね。
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