こころの隅っこで

あぁ、懐かしい声がする

あたしの名前

呼ぶ声

あたしの…

だいすきなひと

ねぇ

辛い思いさせたよ

ごめん

ごめんね…?

あなた以外のひと

好きになろうとしてた

…だけど、

あなたほどあたしのこと大切にしてくれたひと

…居ないよ…

現実に傷つけられた小さな恋心は

あなたに向けた想いより遙かにちっぽけで

消えるのにそう長くはかからなかった

ましてや、

より一層あなたに逢いたくなったの

あなたとの思い出が色褪せてゆくなら

新しい記憶なんていらない

後ろめたさでアルバムが開けなくなるくらいなら

今の幸せなんて過去に比較しないくらい

簡単に手放せる

手の届かない場所

それはあたし達の関係に

どうにもならない壁を作ってしまうかな

それでも…

それでもいいよ

また逢えるなら

あの頃の弱かったあたしが

あのとき繋げなかった

約束の左手を

今度はしっかり包みたい

無力なあたしは

此処でそう叫ぶしかないんだ

 すき

そう言うしかないんだ

…こころの隅っこで


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