【文学少女の肖像】


君の白いブラウスが寒そう
夏の日の図書館

[913]の本棚の前から
ずっと動かないね

──何を探してるの?
──恋愛のカタログ?

見つかるよ 君なら
純粋だけど弱くない

君の意志の瞳の正しさを
僕も真似てみよう


少しきつくウェストを絞った
紺のスカートから

貸出しのカードを取り出して
カウンターに置いた

──二週間有効の
──恋愛のテキスト

小さめの活字の
ちからを君は確かめる

君が読んだ世界のひろがりを
愛が満たすだろう

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※図書分類番号913は「物語・小説」です。


コメント

  1. 失敗──タイトルが早口言葉になってしまった。