【古い映画のように】


古い映画のように色が戻る
時間がたつとともに胸が痛む
もっと遠くにいたい
──おねがい

遠くの光が怖い
舞いたつ破片(きらら)のように
何度も瞬くせいで
見返す勇気を減らす


今も心に残る辛い昨日
私みたいな人を抱いたあなた
夏の終わりに決めた
──さよなら

学生通りをゆるく
行き交う人々たちは
みんなが笑顔をつくり
孤独を追い越していく

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