リトリート

旅に出たい
ここでないどこかへ
日常ではない非日常へ
いまでないいまへ
自分でない自分へ
ふらりと失踪したくなる
旅は時空を越える
無名の旅人に成りすませる
そこには家はない家族はいない
制するもののなにもない
自由な海と空しかない
温泉もいい
山峡の鄙びた誰も知らないような
温泉場の小さな露天風呂
そこに隠れるように岩風呂に入りたい
日常に酷使され
圧し潰されて
桎梏の日々に喘いで
いとしいものたちの奴隷
いつかきっと飛び出して
一人の旅で行方知らず
なにも考えない
なにもしなくていい
本もパソコンもスマホも
すべて閉じて
わたしはわたしから解放させる
それは自然の病棟だろうか

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