今日の放課後の勉強会も無事に終えた。
理数系や文系というものがあるが
マリにとっては全ての分野がよく分からないため
理解するにはユリの力が必要だった。
今回の勉強会も
授業で習ったよく分からないあんなことやこんなことが
何となく分かったものだから
マリは上機嫌である。
キミやヨッシー、慎太郎ならび
他の友達も似たような反応だった。
「あんた達
ちゃんと理解している?
何となくじゃ
直ぐ忘れるよ?
止めてよね
それは。
教える気がなくなるじゃん」
教え子達の反応を見て
ユリは呆れた表情をする。
「え?
何となくじゃ駄目なの?
まずは
そこからじゃん~!」
マリの反応は相変わらずである。
「そうそう!
はじめの一歩が肝心だよ。
何となく掴んでから
少しずつ理解が進むんだよ」
ヨッシーが合いの手を入れて
教え子達みんながそう納得する。
ユリはため息をついて
「はいはい。
それじゃあね」と言って
教材を片付ける。
「そうだ!大谷さん。
これから私達
カラオケ行くんだけど。
一緒に行こうよ!」
立ち去ろうとするユリを
キミが呼び止める。
「はあ?」
ユリは
さらに呆れた表情をする。
「何言ってんの?
今、テスト期間でしょう?
だからいつも以上に力を入れて教えたのに。
家に帰ってさらに復習とか予習とかしないわけ?」
そう。
今はまさにテスト期間。
そして明日はテスト第一日目だ。
だからこそ
ユリは劣等生の彼らに
いつも以上に根気強く教授したのだ。
それなのに
教え子達のこの思考。
流石のユリも
教えていて悲しくなってきた。
「え~?
今日のお勉強はここまでだよ。
よく頑張ったじゃん!
だからそのご褒美。
じゃないとやる気が続かないよ」
慎太郎の相槌に
マリも含めみんなが「うんうん」と頷く。
ユリは小さくため息をついて
聞こえないように「バッカみたい」と呟いた。
「え?
何か言った?」
マリが呟きを拾って尋ねる。
「何でも無い。
私は行かない。
これから塾があるから。
じゃあね」
ユリは荷物をまとめて
足早に教室を出た。
その後ろ姿を見て
「ちぇっつまんない。
乗りが悪いな~」
と、マリが呟いた。
「まぁ
いつも通りか」
マリは気を取り直して
カラオケに気持ちを切り替えた。
「ねぇ、マリ」
キミが聞いてくる。
「何?」
「大谷さんとは幼なじみだって言っていたけど
昔からあんな感じ?」
「え?そうだね…。
小さい頃から堅いところがあったかな。
でも、昔はもう少し
付き合いやすかったし
一緒に遊んでいたよ」
「え?そうなの?
信じられない~!」
そう。
昔はもう少し軟らかくて
普通の子という印象があった。
それが
いつの間にか
ああなってしまったのだ。
いつから
一緒に遊ばなくなってしまったのか。
何で
一緒に遊ばなくなってしまったのか
マリには分からない。
「勉強を教えてくれるのは凄く嬉しいし
ありがたいんだけど
何でだか
一緒に遊ぼうとしないんだよね」
「それ
勉強だけが友達とかいうやつじゃん?
ウケる!
かわいそう」
そう
ヨッシーがツッコミを入れて
一同が爆笑する。
「だよね~!」
「マリはそんな大谷さんを
友達として認めてあげているんでしょうか!?」
キミからのインタビューに
マリはえへん!と襟を正して答える。
「友達ですとも。
嫌いじゃないし
そう言ってあげないとかわいそうじゃん」
「優しい!
流石マリ!」
キミの合いの手の
マリは満足する。
「でも
俺だったら無理。
先生としては頼りたいけど
友達としては付き合いたくないな」
慎太郎の言葉に
一同が賛同する。
その反応を見て
「やっぱりそう思うよね!
それでも友達って言える
私偉い!」と言っているマリがいる。
「さて!
じゃあ行こうか。
カラオケ~!」
マリの先導に
一行はノリノリで教室から出る。
その様子を
彼らに気付かれないように
隣の教室の中でこっそり聞いている生徒がいた。
ユリだった。
さっさと塾に向いたかったが
何となく彼らの会話が気になって聞いてしまったのだ。
そして
最後まで聞いて
そんなことをするのではなかったと後悔した。
ユリは再びため息をつく。
「マリ。
だからあんたは
私の友達じゃないのよ。
幼なじみではあるけれど」
そう呟いて
マリは学校を出た。
ーーーーーつづく
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第2話目です。
マリならび
こいつらマジで殴りたくなりますね。続きもお楽しみください。
お読み下さりありがとうございます。

コメント
う~ん
友達関係の描写が凄くリアルに書かれてると感心しました。
自分としてはユリさんの気持ちより
マリさんの気持ちが解るかな~なんてね~( *´艸`)
勉強って何となく解ってるレベルじゃ~面白く無いんだよね。
解らなかった所が理解出来た時に初めて楽しく成って
もっと知りたいと思えて楽しく成るんだと思います。
だから、マリさん達の発言はユリさんへの言葉としては間違っているけど
正直な気持ちだと思うから、その辺も書き分けられている所が
アキさんの凄い所だと感じています。
白い影法師さん
コメント下さりありがとうございます!
お褒めのコメント
嬉しいです(^.^)
今時の
あまり深く考えられない思春期の子って
こんな感じかなぁと想像して書きました。
私はどちらかというとユリみたいなタイプなので
マリ達みたいなタイプがどうも苦手ですね(笑)。
続きもまた
お楽しみ下さいね。