粉微塵に刻まれるテロメア
デミウルゴスの非公式の生命への罰
楽園は海賊版の傑作集
ノイズ入りの鳴き声に満たされ
粗っぽい視界が出迎える
それらは偽物だからと
ことごとく廃棄物扱いされて
地獄の溶鉱炉に投げ入れられた
哀れな愛すべき生命の息吹
夜行蟲は水晶の複眼で
寒さに軋む躯で歩く人の姿を見る
理不尽な公式の決定事項に
ひとり反旗を翻すため
例え大洪水だろうと生き抜くのだろう
朝も闇も普く生命の力よ
太古エディアカラの楽園は
智恵の実をつけていつでも待つ
非公式の加護を受け一歩一歩進む
滅びを覆せると信じて
公式の存在による傲慢は
いつだって新たな世界に倒される
コメント
エディアカラの楽園…エディアカラ紀の「弱肉強食のない世界」をエデンの園に見立ててそう呼ばれる。