二階の、階段
その、目の前
掲示板
それを見ることもなく
ただ独りで、そこに佇む
何かを待っている訳ではない
何かを求めている訳でもない
ただ…信じたくなかっただけ
君がもうこの学校にいないこと
もしかしたらもう会えないこと
ただひたすら信じたくなくて
来るはずのない誰かが来るのを
待ち望んではいた
けれど心の奥底では理解していた
もうここで君と会うことはないことを
もう君がここを通ることもないことを
理解していても
信じたくなかった
…信じられなかった
今日も君は通らない
今日も、そして、これからも
信じられれば
どれだけ楽になれるだろう
けれど
信じられない
だから辛くて辛くて
だから今日も私はそこに立つ
来るはずのない待ち人が
来ることを願って………。
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