初めて君と会った時。
君は泣いていた。
大好きだった彼と別れたんだって。
僕は目の前で泣いてる君をみて。
守りたいって思った。
だけどどうすることもできなくて。
ただただそんな勇気のない僕は。
最低だった。
そんなことわかってるのにできない自分が。
歯がゆくて歯がゆくて情けなかった。
僕はその場から離れたかった。
君の目の前にいても。
君を包んであげたくても。
僕にはそんなこと出来る勇気なんてないから。
でも。
本当に本当に君を守りたいって思ったから。
例えどんなにかっこ悪くても。
どんなに卑怯な男だと思われても。
君が好きだから。
僕は泣いて泣いて泣きじゃくってる君を。
ゆっくりと抱きしめた。
僕はこの時間がすっと止まればいいのにって思った。
そんな君が初めて僕に言った言葉。
『大好き』
あの時の景色や場所は覚えていないのに。
三年たっても五年たっても。
十年たっても忘れないのは。
あの時の君の言葉と君の照れていた笑顔。
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